調査レポート2026年9月
自治体トップページの
アクセシビリティ実態調査
都道府県・政令指定都市・東京 23 区の全 90 自治体について、公式サイトのトップページに対し、Lente Scan による自動診断を実施しました。その結果、87 自治体(96.7%)で問題が検出されました。自動診断が判定できるのは WCAG 達成基準の 3〜4 割程度です。本レポートの数字は、その範囲で機械的に確認できた分に限られます。
(96.7%)
問題が検出された自治体
(中央値・最大 146 箇所)
調査の要点問題が見つからなかったのは 90 自治体中 3 自治体
90 自治体のうち、機械的に判定できる範囲で問題が 1 件も検出されなかったのは 3 自治体にとどまりました。1 ページあたりの問題の種類は中央値で 4 種類、検出箇所は中央値 18.5 箇所です。最も多い自治体では 13 種類・146 箇所が検出されました。
問題が検出された自治体の割合は、区分によって大きく変わりません。しかも同じ実装が繰り返し見つかっています。たとえば最も多かった「リンクの遷移先に javascript: を使用」は、74 自治体・全ての区分で検出されました。区分を問わず同じ形の問題が並ぶことから、ウェブ制作の現場で広く使われている実装パターンの影響が大きいと考えられます。
| 区分 | 対象 | 問題が検出された自治体 | 問題の種類 | 検出箇所 |
|---|---|---|---|---|
| 都道府県 | 47 | 46(97.9%) | 5 | 24 |
| 政令指定都市 | 20 | 20(100.0%) | 3.5 | 21 |
| 東京 23 区 | 23 | 21(91.3%) | 3 | 11 |
達成基準別9 割超の自治体で、支援技術に部品が伝わらない問題が出ている
検出された問題を WCAG 2.2 の達成基準ごとに整理すると、分布は明確に偏っています。4.1.2「名前 (name)・役割 (role)・値 (value)」が 92.2%、1.3.1「情報及び関係性」が 63.3% と突出しました。いずれも、支援技術に対して「この部品が何であるか」が正しく伝わらない類の問題です。
達成基準ごとに、ひも付く検出項目の数は同じではありません。今回検出された 39 種類の項目のうち、4.1.2 には 18 種類、1.3.1 には 12 種類がひも付きます。項目の多い達成基準ほど、どれか 1 つでも該当すれば計上されるため検出率は高く出ます。上位の順位は、基準ごとの対象の広さも含んだものとして読んでください。
このうち 2.5.8(ターゲットのサイズ (最低限))は WCAG 2.2、1.4.10(リフロー)は WCAG 2.1 で追加された達成基準です。自治体が公的に求められている JIS X 8341-3:2016 は WCAG 2.0 に対応するため、この 2 つは JIS の範囲外です。ただし、JIS と同じ WCAG 2.0 の範囲に限っても、問題が検出されたのは 86 自治体(95.6%)で、全体の 87 自治体(96.7%)とほとんど変わりません。新しい達成基準を含めたことが結果を押し上げているわけではありません。
単独で最も多かったのは「リンクの遷移先に javascript: を使用」
個別の検出項目で最も多かったのは「リンクの遷移先に javascript: を使用」(リンク(<a>)の遷移先に javascript: を書く実装)で、74 自治体(82.2%)・のべ 724 箇所で検出されました。見た目はリンクでも、キーボードや支援技術からは「どこへ行くのか分からない要素」になります。ページ遷移はリンク、その場の操作はボタン(<button>)という使い分けで解消できる問題です。
区分別では都道府県 78.7%・政令指定都市 90.0%・東京 23 区 82.6%で、最も高い区分と最も低い区分で 11.3% の開きがあります。
ただし、javascript: の扱いには幅があります。適切な実装とは言えない一方で、どの達成基準の不適合にあたるのか、そもそも不適合として数えるべきかは、専門家の間でも判断が分かれます。リンクとして操作でき、名前も役割も機械的に取得できるためです。本調査では検出した問題を重大度で振り分けており、この項目は最も軽い「軽微」に分類しています。件数の多さは、深刻さではなく広がりの指標として読んでください。
| 内容 | 自治体数 | 検出箇所 |
|---|---|---|
| リンクの遷移先に javascript: を使用 | 74(82.2%) | 724 |
| リストの直下にリスト項目以外の要素がある | 29(32.2%) | 54 |
| ARIA ロールに必要な子要素が無い | 27(30.0%) | 52 |
| 支援技術から隠した領域にフォーカスが入る | 24(26.7%) | 350 |
| 操作できる部品が入れ子になっている | 23(25.6%) | 145 |
| リンクに読み上げられる名前が無い | 23(25.6%) | 56 |
| 操作対象が小さすぎる・間隔が不十分 | 22(24.4%) | 159 |
この調査の限界機械が見ているのは、全体の一部にすぎない
ここまでの数字は、すべて自動診断で機械的に判定できた範囲のものです。WCAG の達成基準には、文脈や意味の理解を必要とするものが多く含まれ、一般に自動診断が判定できるのは全体の 3〜4 割程度とされています。残りの達成基準は、そもそもこの調査が見ていない領域です。
そのうえで、今回のデータには別の限界も表れています。自動診断が見にいった項目の中にも、機械が結論を出せずに判断を保留したものがあるということです。たとえば文字色と背景色のコントラストでは、全 90 自治体で保留された箇所が見つかりました。背景が画像やグラデーションの場合、機械には実際の背景色が確定できないためです。
つまり、コントラストの問題が 8.9% だったことは「91% の自治体に問題がない」という意味ではありません。機械が判定できた分が 8.9% で、残りは人が見なければ分からない、ということです。本レポートのすべての数字は、この性質を持っています。
この調査は、個別の自治体を評価するものではありません。公表しているのは全体の集計値のみで、自治体ごとの結果は公表しません。
また、自動診断で問題が検出されなかったことは「アクセシビリティが確保されている」ことを意味しません。一方、検出された問題が事実であれば、その達成基準には適合していないことになります。ただし自動診断には誤検出が含まれ得るほか、不適合として数えるべきかの判断が分かれる項目も含まれます。適合性の最終的な判断には、人の目による確認が不可欠です。
調査方法再現できる形で記録しています
- 対象
- 都道府県 47、政令指定都市 20、東京 23 区の計 90 自治体の公式サイト(悉皆調査)
- 対象ページ
- 各自治体のトップページ 1 ページのみ(下層ページは対象外)
- 実施日
- 2026年9月11日
- 画面幅
- PC 相当 1280px と スマートフォン相当 320px の両方で診断し、結果を統合
- 判定基準
- WCAG 2.2 レベル AA。自治体が公的に求められている JIS X 8341-3:2016 は WCAG 2.0 に対応するため、本調査の結果には JIS の範囲外(WCAG 2.1・2.2 で追加された達成基準)も含まれます
- 診断エンジン
- オープンソースの axe-core 4.11.4 と、リベロジックの独自エンジン Lente Detect 1.6.5 の併用(検出範囲は重複しないよう整理しています)。今回の検出箇所のうち 60.8% は Lente Detect によるもので、ターゲットのサイズ(2.5.8)・フォーカスの可視化(2.4.7)など axe-core だけでは検出されない達成基準を補っています
- 取得状況
- 90 自治体すべてでページを取得でき、欠測はありません
数値は上記の版・実施日時点のスナップショットです。診断エンジンや判定基準の更新により数値は変動するため、経年比較を行う際は同じ条件での再測定が必要です。
詳細集計ここからは、集計の内訳を項目ごとに示します
前半の調査レポートで示した数字の内訳です。結果は次の 2 つの区分で扱っています。
- 確定違反
- 機械的に判定でき、誤検出の少ない項目。「問題が検出された」はこの区分を指します。「検出ページ数」は、その問題が 1 箇所以上検出された自治体の数で、同じ問題が同一ページに複数あっても 1 と数えます。
- 要手動確認
- 自動診断では判定しきれず、人の確認が必要と判定された項目。問題の有無ではなく「自動診断の限界」を示す数字として扱います。
診断エンジンは Lente Scan と同一の構成です。axe-core 4.11.4 に独自エンジン Lente Detect 1.6.5 を組み合わせ、判定基準の解説には WAS(Web Accessibility Specialist)保持者が整備した辞書(1.0.2)を用いています。
問題の広がり問題の種類数の分布と、区分ごとの比較
1 ページあたりの問題の種類(分布)
横軸は 1 つのトップページで検出された問題の種類数、縦軸はその自治体数です。0 種類(緑)は 3 自治体にとどまり、中央値は 4 種類でした。
区分ごとの比較
問題が 1 件以上検出された自治体の割合です。いずれの区分でも 9 割を超えており、区分による差は大きくありません。
| 区分 | 対象数 | 問題ありの自治体 | 問題の種類(中央値) | 検出箇所(中央値) | 検出箇所(最大) |
|---|---|---|---|---|---|
| 都道府県 | 47 | 46(97.9%) | 5 | 24 | 146 |
| 政令指定都市 | 20 | 20(100.0%) | 3.5 | 21 | 113 |
| 東京 23 区 | 23 | 21(91.3%) | 3 | 11 | 80 |
| 全体 | 90 | 87(96.7%) | 4 | 18.5 | 146 |
区分ごとの傾向目立つ問題の種類は、区分によって入れ替わる
区分によって、目立つ問題は同じではありません。差が大きく、かつ偶然とは考えにくい(2 比率の差の検定で |z| ≥ 1.96)達成基準を挙げます。どの区分が一律に良い・悪いということではなく、項目ごとに入れ替わります。
- フォーカスの可視化(2.4.7)は都道府県が 29.8% と最も高く、東京 23 区の 0.0% を上回ります。
| 達成基準 | 都道府県 | 政令指定都市 | 東京 23 区 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| フォーカスの可視化 | 29.8% | 10.0% | 0.0% | 29.8% |
| 検出項目 | 都道府県 | 政令指定都市 | 東京 23 区 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| ARIA ロールに必要な子要素が無い | 44.7% | 20.0% | 8.7% | 36.0% |
| リストの直下にリスト項目以外の要素がある | 34.0% | 45.0% | 17.4% | 27.6% |
| 操作できる部品が入れ子になっている | 36.2% | 10.0% | 17.4% | 26.2% |
| ARIA の入力欄に名前が無い | 25.5% | 10.0% | 0.0% | 25.5% |
| 画面に描かれていない要素がフォーカスを受け取る | 23.4% | 10.0% | 0.0% | 23.4% |
| ARIA 属性の値が不正 | 17.0% | 10.0% | 0.0% | 17.0% |
割合は各区分の対象数に対するものです。対象数の少ない区分では割合が動きやすいため、差の評価には 2 比率の差の検定を用い、|z| ≥ 1.96(およそ 5% 水準)のものだけを掲載しています。検定は最も高い区分と最も低い区分の 2 つを比べたものです。
達成基準別の詳細上位の達成基準が意味すること
確定違反が検出された自治体数を達成基準ごとに集計し、上位 4 つについて基準の要点を添えます。基準の解説は Lente Scan の辞書(WAS 保持者が整備)の要約です。
すべての UI 部品に、支援技術が読み取れる名前・役割・状態が備わっている。
83 自治体(92.2%)で検出
視覚的に伝わっている構造や関係性が、プログラム的にも伝わるようにマークアップする。
57 自治体(63.3%)で検出
リンクテキスト単独で、または周囲のコンテキストと合わせて、各リンクの目的が判断できるようにする。
23 自治体(25.6%)で検出
ポインタ操作のターゲットを 24×24 CSS ピクセル以上にするか、十分な間隔を確保する。
22 自治体(24.4%)で検出
| 達成基準 | 名称 | レベル | 自治体数 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 4.1.2 | 名前 (name)・役割 (role)・値 (value) | A | 83 | 92.2% |
| 1.3.1 | 情報及び関係性 | A | 57 | 63.3% |
| 2.4.4 | リンクの目的 (文脈内) | A | 23 | 25.6% |
| 2.5.8 | ターゲットのサイズ (最低限) WCAG 2.2 | AA | 22 | 24.4% |
| 2.4.7 | フォーカスの可視化 | AA | 16 | 17.8% |
| 1.4.10 | リフロー WCAG 2.1 | AA | 9 | 10.0% |
| 1.4.3 | コントラスト (最低限) | AA | 8 | 8.9% |
| 1.1.1 | 非テキストコンテンツ | A | 7 | 7.8% |
| 1.4.4 | テキストのサイズ変更 | AA | 3 | 3.3% |
| 2.4.3 | フォーカス順序 | A | 3 | 3.3% |
| 2.4.6 | 見出し及びラベル | AA | 3 | 3.3% |
検出項目別何が、どれだけの自治体で検出されたか
検出された自治体数の多い順に上位 12 項目を示します。棒の色は重大度(重大 深刻 中程度 軽微)です。重大度は Lente Scan の区分で、達成基準のレベルとは別の軸です。
| 検出項目 | 達成基準 | 重大度 | 出典 | 自治体数 | 割合 | 総箇所 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| href に javascript: が使用されています。ページ遷移にはリンク(<a href>)を、アクションにはボタン(<button>)を使用してください | 4.1.2 | 軽微 | Lente Detect | 74 | 82.2% | 724 |
| <ul>および<ol>の直下には<li>、<script>または<template>要素のみを含まなければなりません | 1.3.1 | 深刻 | axe-core | 29 | 32.2% | 54 |
| 特定のARIAロールには特定の子が含まれていなければなりません | 1.3.1 | 重大 | axe-core | 27 | 30.0% | 52 |
| aria-hiddenが指定されている要素は、フォーカス可能であったり、フォーカス可能な要素を含んでいたりしてはなりません | 4.1.2 | 深刻 | axe-core | 24 | 26.7% | 350 |
| 対話的なコントロールはネストされていてはなりません | 4.1.2 | 深刻 | axe-core | 23 | 25.6% | 145 |
| リンクには認識可能なテキストがなければなりません | 2.4.4, 4.1.2 | 深刻 | axe-core | 23 | 25.6% | 56 |
| ターゲットサイズが24×24px未満かつ隣接ターゲットとの間隔が不十分です | 2.5.8 | 中程度 | Lente Detect | 22 | 24.4% | 159 |
| tabpanel に対応する tab がありません | 4.1.2 | 軽微 | Lente Detect | 17 | 18.9% | 91 |
| ページに <main> ランドマークがありません | 1.3.1 | 深刻 | Lente Detect | 16 | 17.8% | 16 |
| 要素にはサポートされているARIA属性のみを使用しなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 14 | 15.6% | 33 |
| ARIA入力欄にはアクセシブルな名前がなければなりません | 4.1.2 | 深刻 | axe-core | 14 | 15.6% | 28 |
| 画面に描画されていない(サイズ 0 + overflow: hidden のコンテナ内の)要素がキーボードフォーカスを受け取ります | 2.4.7 | 中程度 | Lente Detect | 13 | 14.4% | 192 |
| ARIA属性は有効な値に一致しなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 10 | 11.1% | 20 |
| 320px幅(PCで400%ズームした状態に相当)で横スクロールが発生し、コンテンツが見切れます | 1.4.10 | 深刻 | Lente Detect | 9 | 10.0% | 28 |
| 要素は色のコントラスト比(最低限)の閾値を満たしていなければなりません | 1.4.3 | 深刻 | axe-core | 8 | 8.9% | 40 |
| role="tab" 内のインタラクティブ要素(a)はセマンティクスが失われます | 4.1.2 | 中程度 | Lente Detect | 7 | 7.8% | 57 |
| 画像には代替テキストがなければなりません | 1.1.1 | 重大 | axe-core | 7 | 7.8% | 29 |
| 同じロール「complementary」のランドマークが複数あり、名前で区別されていません | 1.3.1 | 軽微 | Lente Detect | 7 | 7.8% | 18 |
| <li>要素は<ul>または<ol>内に含まれていなければなりません | 1.3.1 | 深刻 | axe-core | 6 | 6.7% | 43 |
| 同じロール「navigation」のランドマークが複数あり、名前で区別されていません | 1.3.1 | 軽微 | Lente Detect | 5 | 5.6% | 18 |
| ボタンには認識可能なテキストが存在しなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 5 | 5.6% | 10 |
| tabindex に1以上の正の値は推奨されません | 2.4.3 | 中程度 | Lente Detect | 3 | 3.3% | 53 |
| この要素は視覚的に非表示(opacity: 0)ですが、キーボードフォーカスを受け取ります。visibility: hidden の使用を検討してください | 2.4.7 | 中程度 | Lente Detect | 3 | 3.3% | 31 |
| 特定のARIAロールは特定の親に含まれていなければなりません | 1.3.1 | 重大 | axe-core | 3 | 3.3% | 14 |
| 見出しのテキストが空です(支援技術に伝わる見出し名がありません) | 2.4.6 | 深刻 | Lente Detect | 3 | 3.3% | 4 |
| 入力ボタンには認識可能なテキストが存在しなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 3 | 3.3% | 4 |
| フォーム要素にはラベルがなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 3 | 3.3% | 4 |
| フレームにはアクセシブルな名前がなければなりません | 4.1.2 | 深刻 | axe-core | 3 | 3.3% | 3 |
| 見出しレベルが h1 から h3 にスキップしています | 1.3.1 | 軽微 | Lente Detect | 3 | 3.3% | 3 |
| ズーム機能やテキストのサイズ変更は無効にしてはなりません | 1.4.4 | 中程度 | axe-core | 3 | 3.3% | 3 |
| 要素には禁止されているARIA属性を使用してはなりません | 4.1.2 | 深刻 | axe-core | 2 | 2.2% | 7 |
| 必須のARIA属性が提供されていなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 2 | 2.2% | 5 |
| select要素にはアクセシブルな名前がなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 2 | 2.2% | 2 |
| aria-controls の参照先が tabpanel ではなく group です | 4.1.2 | 軽微 | Lente Detect | 1 | 1.1% | 5 |
| 同じロール「region」のランドマークに同じ名前「carousel」が複数あります | 1.3.1 | 軽微 | Lente Detect | 1 | 1.1% | 4 |
| ARIA属性は有効な名前に一致しなければなりません | 4.1.2 | 重大 | axe-core | 1 | 1.1% | 3 |
| この見出しは button の中にあるため、見出しとしてのセマンティクスが失われています | 1.3.1 | 中程度 | Lente Detect | 1 | 1.1% | 2 |
| <dl>要素は、適切な順序で並べられた<dt>および<dd>のグループ、<script>要素、<template>要素またはdiv要素のみを直接含んでいなければなりません | 1.3.1 | 深刻 | axe-core | 1 | 1.1% | 1 |
| 行ヘッダーと列ヘッダーの両方がありますが、<th> に scope 属性がありません | 1.3.1 | 軽微 | Lente Detect | 1 | 1.1% | 1 |
出典の「axe-core」は Deque Systems のオープンソースエンジン、「Lente Detect」はリベロジックの独自エンジンによる検出です。総箇所は全自治体での検出箇所の合計です。
検出エンジン別自動診断で見える範囲は、エンジン構成で変わる
本調査は 2 つの診断エンジンを併用しました。国際的に広く使われているオープンソースの axe-core と、リベロジックが開発した独自エンジン Lente Detect です。両者は同じ問題を二重に数えないよう検出範囲を整理してあるため、下の内訳に重複はありません。
| エンジン | 検出項目の種類 | 検出された自治体 | 総検出箇所 |
|---|---|---|---|
| axe-core 4.11.4 | 22 | 69(76.7%) | 906 |
| Lente Detect 1.6.5 | 17 | 85(94.4%) | 1,406 |
| 合計 | 39 | 87(96.7%) | 2,312 |
axe-core で確定違反が検出されなかった自治体は 21 ありましたが、そのうち 18 自治体では Lente Detect が問題を検出しています。検出箇所で見ると、全体の 60.8% が Lente Detect による検出でした。
Lente Detect だけが検出した達成基準
本調査の条件では、次の 5 つの達成基準は Lente Detect だけが検出しました。いずれかで問題が検出された自治体は 45 自治体(50.0%)です。ターゲットのサイズ・フォーカスの可視化・リフローなど、要素の見え方や操作性にかかわる達成基準が中心です。
| 達成基準 | 名称 | レベル | 自治体数 | 割合 |
|---|---|---|---|---|
| 2.5.8 | ターゲットのサイズ (最低限) WCAG 2.2 | AA | 22 | 24.4% |
| 2.4.7 | フォーカスの可視化 | AA | 16 | 17.8% |
| 1.4.10 | リフロー WCAG 2.1 | AA | 9 | 10.0% |
| 2.4.3 | フォーカス順序 | A | 3 | 3.3% |
| 2.4.6 | 見出し及びラベル | AA | 3 | 3.3% |
axe-core は WCAG の達成基準に直接ひも付かない推奨事項(ベストプラクティス)を無効にして実行しています。判定の基準を辞書に揃えるための設定で、有効にすれば検出数は変わります。また 2 つのエンジンは担当する範囲を分けて動かしているため、この内訳はエンジンの優劣を比べたものではありません。
要手動確認の内訳機械が判断を保留した達成基準
人の確認が必要と判定された箇所が 1 つ以上あった自治体の数です。問題の有無ではなく、自動診断だけでは適合を判断できない範囲がどれだけあるかを示します。
- コントラスト(1.4.3)は全自治体で要手動確認が発生しました。背景画像やグラデーションの上に置かれた文字は、機械的にコントラスト比を計算できないためです。
- リンクの目的(2.4.4)や名前・役割・値(4.1.2)の要手動確認は、リンクやボタンのテキストが文脈上十分かどうかを人が判断する必要があることを示します。
- 本レポートに現れない達成基準(キーボード操作、代替テキストの妥当性、エラー時の案内など)の確認には、専門家による手動診断が必要です。
方法に関する注記診断条件と、再現のための情報
診断条件
- 診断には Lente Scan の製品と同じエンジン・辞書を使いましたが、実行環境は製品のクラウドではなくローカルのブラウザ(GPU あり)です。製品の 30 秒タイムアウトで取得できないページを取り逃さないための選択で、検出ロジックは同一です。
- ブラウザの識別子(User-Agent)は一般的な PC ブラウザ相当に設定しました。自動化ブラウザをブロックするサイトによる欠測を避けるためです。
- ページの読み込み待ち時間は製品より長く取り、取得できなかった場合は 1 回だけ再試行しました。今回の調査で取得できなかった自治体は 0 件です。
- 各トップページは初期表示の状態で診断しました。ログイン後の画面、操作後に現れるコンテンツ、下層ページは対象外です。
再現のための情報
- 実施日
- 2026年9月11日
- axe-core
- 4.11.4
- Lente Detect
- 1.6.5
- 辞書
- 1.0.2
- 基準
- WCAG 2.2 レベル AA
- 画面幅
- PC 1280px / SP 320px
公表の方針
- 本レポートに掲載するのは集計値のみで、個別の自治体の結果は公表しません。
- 各サイトの WCAG 適合・不適合を断定するものではありません。
- 調査対象の自治体への個別の通知や営業は行っていません。
付録 A調査対象一覧
対象 90 自治体の公式サイトトップページ。並び順は対象リストの順(結果とは無関係)です。
都道府県(47)
- 北海道
- 青森県
- 岩手県
- 宮城県
- 秋田県
- 山形県
- 福島県
- 茨城県
- 栃木県
- 群馬県
- 埼玉県
- 千葉県
- 東京都
- 神奈川県
- 新潟県
- 富山県
- 石川県
- 福井県
- 山梨県
- 長野県
- 岐阜県
- 静岡県
- 愛知県
- 三重県
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
- 兵庫県
- 奈良県
- 和歌山県
- 鳥取県
- 島根県
- 岡山県
- 広島県
- 山口県
- 徳島県
- 香川県
- 愛媛県
- 高知県
- 福岡県
- 佐賀県
- 長崎県
- 熊本県
- 大分県
- 宮崎県
- 鹿児島県
- 沖縄県
政令指定都市(20)
- 札幌市
- 仙台市
- さいたま市
- 千葉市
- 横浜市
- 川崎市
- 相模原市
- 新潟市
- 静岡市
- 浜松市
- 名古屋市
- 京都市
- 大阪市
- 堺市
- 神戸市
- 岡山市
- 広島市
- 北九州市
- 福岡市
- 熊本市
東京 23 区(23)
- 千代田区
- 中央区
- 港区
- 新宿区
- 文京区
- 台東区
- 墨田区
- 江東区
- 品川区
- 目黒区
- 大田区
- 世田谷区
- 渋谷区
- 中野区
- 杉並区
- 豊島区
- 北区
- 荒川区
- 板橋区
- 練馬区
- 足立区
- 葛飾区
- 江戸川区